映画77 「リトルロマンス」 |
当時の「小さな恋のメロディ」の現在版という感じで、パリ郊外のアパルトマンで、タクシー運転手の父と2人暮らしの少年ダニエルは、13歳だが、記憶力と数字が強い天才的な頭の持ち主。彼は、競馬の予想も正確だが、猛烈な映画マニアでもある。
ある日、クラスでベルサイユ宮殿を見学に行った時、ダニエルはふとしたことでローレンという美しい少女と知り合いになった。
折しも、そこでは、俳優のブロデリック・クロフォード主演の映画の撮影が行なわれており、口ーレンは、監督のジョージと恋愛中の母ケイと一緒だった。
彼女は結婚歴3回、今では富裕なアメリカ人実業家リチャードの妻という恵まれた身分にもかかわらず、ジョージを追いまわしているのである。
哲学と数学が優秀なローレンは、たちまちダニエルと意気投合、再会を約束して別れた。
ルーブル宮殿の庭園で再会した2人は、ふとしたことでジュリアスという老人と知り合いになった。
彼は2人に、ベネチアにあるため息の橋の下で日没の瞬間にキスした恋人たちは永遠の愛を手にすることができるというサンセット・キッスの伝説を語って聞かせ、ふたりの胸をときめかせた。ローレンは、両親が近くアメリカに帰国するのを知り、その前にサンセット・キッスの伝説を身をもって体験したいと考え、ダニエルとべネチア行きの決意を固めた。
ジュリアスの協力で、必要なお金を得た2人は、ジュリアスと共に早速ベネチア行きの列車に乗り込んだ。
しかし、途中、パリの友達ナタリーに入れた電話を、ナタリーが聞きまちがえたことから、ローレンが誘拐されたということになってしまい、捜査が開始された。
ローレンとダニエルが国境を越えてイタリアに向ったことをキャッチしたパリ警察は、同行している男が詐欺師でスリという証拠もつかみ、ベネチア警察へ新たな捜査指令を出した。
一方、途中で大切な金を紛失し途方にくれていた3人は、ヒッチハイクしながら先を急いだが、途中、車に乗せてくれたカップルからジュリアスは金を失敬し自分の正体を子どもたちに話した。
例の伝説も作り話しであることを告白したが、すばらしい夢を与えてくれたことに対する2人の感謝の気持は変わらなかった。ジュリアスは警察に自首し、ダニエルとローレンはようやくゴンドラに乗り、橋の下にたどりついた。教会の鐘が響きわたる中、ふたりはキスを交し、永遠の愛を誓い合うのだった。
この映画丸井の試写会で観たんだが、当時のひげおやじとヒロイン達とは同じような世代で、大変に憧れ、内容も良かったのでロードショーで再度観に行った作品。
近年WOWOWでも放映されたので久しぶりに観たんだけど、またこの年齢で観ると見方や感じ方が違って不思議で良い。しかし、ジョージ・ロイ・ヒル監督の作品ははずれが無いから凄い。この映画、試写会は中野サンプラザ、ロードショーでは、新宿アカデミーで観ました。
余談:この映画、試写会で上映されたときに、中野サンプラザでちょいとした事故が有って、映画が始まって20分ぐらい、スクリーンの囲む黒いカーテンが動かなくなり、字幕スーパーが観れなかった。修繕の後、再度最初から上映が始まった。
ダイアン・レイン
テロニアス・ベルナール
ローレンス・オリヴィエ
監督
ジョージ・ロイ・ヒル
★★★★