光にふれる |
まずは正直話せば、この映画の試写会に行くのを少しためらった自分が、少々嫌になります。
この映画ですが、台湾の盲目のピアニストの生涯の中の学生時代にスポットを当てて彼のピアニストとして、生き方に関して描いた作品なんですが、よくあるハンディキャップの方だけにスポットを当てているのではなく、健常者を含めて、「懸命に生きる」事を描いています。
ですから、主人公のホアン・ユーシアンさんだけをクローズアップするのではなく、それに関わってくる健常者で若い女性もストーリーの一部としてお話が流れます。
勿論派手な作品ではありませんから、お話はゆっくりと流れていきます。大きな山もなしこの手の映画にありがちな、ハンディキャップの方に対して目を伏せたくなる位のいじめのようなシーンもありません。
この映画のテーマは、ホアン・ユーシアンや健常者の若い人を含めて、自分の夢を諦めるな、なせば何事も成せる。生きて良くことは、決して楽な事ではない、しかし、それ上に努力する事がテーマになっています。
また人間はひとりではないし、形なんてどうだっていい、互いの関係の中で共有出来るモノがあり、それと共に目標に向かっていければ、必ず報われる日が来る。
そう言う風に映画が私に語りかけているような映画に感じました。
年に1回か2回台湾映画を見る機会に巡り合えますが、台湾の田舎町が良く出てきますが、大変に綺麗で美しく感じます。
この映画、今の若い方に是非見てもらいたい、そして、今くすぶっている自分を恥じて欲しい。
自分のエネルギーの使い所を間違っていけない。
最後になりますが、特別な試写会だったので、今回ホアン・ユーシアンさん自身が舞台挨拶に訪れ、ホアン・ユーシアンさんの生のピアノ演奏を聴くことが出来ましたが、今回個人的には、自分が経営者を目指した頃の事を思い出しました。
今回の作品を見た事は、もしかして神様が私に、「初心」を思い出せと言ってカツをくれたように感じます。
大変に素晴らしい映画でした。
2月8日公開