ありがとう「シアターN渋谷」 |
本当は、「シアターN渋谷」跡を何処かの映画館を運営できる会社が引き継いでくれることを少し期待はしていたのですが・・・
しかし、「シアターN渋谷」には、なんだかんだと言って、年に5本~6本は見に通っていました。
劇場は狭い、屋根部分は低い、音響は悪いと、褒められる映画館ではありませんでしたが、単館・ミニシアターとして、独自の番組構成で運営されていたことだけは、映画ファン、音楽ファンの間にでは、かなり功績が高く感じます。
私自身、「シアターN渋谷」さんの出会いがなければ、この年からまた映画館通いが繁盛に始まるとは思ってもいなかったし、井口作品との出会いも無かったでしょう。
また、私の好きなロックバンドの「アナーキー」の映画なんて真面目に上映するなんて、「シアターN渋谷」しかないでしょう。
よく、他の劇場で、100人位のキャパでも、スクリーンが多少大きいと、せめて、「シアターN渋谷」もこの位の大きさのスクリーンであればな・・・なんと何度思ったことか・・・
私がこの劇場を始めて入ったのが、「地球外生命体捕獲」からでした(本当は「悪魔のいけにえ」時に見に行きたかったのですが)その後、予告編やちらしからなんとなく「フィースト」や「P2」ウイリアム・フリドーキン監督の「BUG/バグ」を見て、「片腕マシンガール」に辿り着きました。
後にも先にも「片腕マシンガール」は大ヒットで、私が観に行った時は、立ち見みまで出て、あの狭い空間は大変な事になっていました。
しかし、「フィースト」の様な作品には、怒って帰ってしまう観客もいるほどでした。
結局、私の「シアターN渋谷」のラスト作品は井口監督の「怪談新耳袋 異形」でしたが、ま、井口さんを知った劇場で井口さんで終わった事も良いかなと・・・
本当は、「合衆国最後の日」「カリフォルニア・ドールズ」で見納めしたかったですが、時間が無くて・・・
ま、このようなアナーキーでクレージーな番組構成を行ってくれる映画館がまた、出てくるといいんだけどね。
しかし、無くなってみると、やはり寂しいですね。
ありがとう「シアターN渋谷」